石はそのほとんどが火山と深い関係をもっています。
噴火の際、マグマが地中か地表に流れ出て固まったものですが、その固まった場所によって石の成り立ちが変わってきます。
火成岩といって、地下の深いところで、高圧を受けてゆっくり冷却したもので、大規模な塊になっていて、全体に結晶でできています。
やはり火成岩ですが、マグマが地表に噴き出して、急に冷えて固まったもので、十分に結晶していません。
堆積岩の一種で、噴火のとき細かく砕けた石が地表や水の中に積もり重なって、長い年月かかって固まったものです。
墓石に使う石はほとんどがこの三種の中に入っています。なかでも花崗岩が圧倒的に使われています。
一般的には、「みかげ石」と呼ばれている石です。
「御影石」というのは特定の場所で産出される石の名前で、花崗岩の中の何千種類もの中の一つなのです。
「御影石」は神戸市の御影町で産出されます。
その町の名前をとってそう呼ばれていますが、花崗岩のなかの花崗岩という意味もあります。
「みかげ石」とは、花崗岩という意味で使われているようです。
石は重いものですから、昔はあまり遠隔地のものを選んできて使うということは少なかったようです。
したがって、その地方で採石されるものを使うことが多く、墓石にも地方色があったようです。
今でも、関東以北は黒みかげ石、関西以南は白みかげ石が多いというような特徴は残っているようですが、石そのものは半分以上が輸入ものになってきています。